このブログは専門的なデータ復旧サービスの対応が必要となるかもしれない、さまざまなデータ消失状況やデバイスの障害タイプをご自身で特定するのに役に立つ、オントラックのデータ復旧入門トレーニング・シリーズの第3弾です。
本シリーズの第1弾ではデータを消失したときの注意点と、 第2弾では論理障害と物理障害の違いについて見ていきました。第3弾では、ドライブの故障を引き起こす、さまざまな原因をご紹介いたします。
ハードディスク(HDD)の故障
左図: 液体による損傷はプラッターの表面に水分を残します。
中図: ヘッドクラッシュはプラッターの表面にリングスクラッチを形成します。
右図: DIY式でデータを復旧した結果の指紋
HDDは丈夫に作られていますが、故障することもあります。
ディスクが物理的に損傷しているのに気付いたら、早急にデータ復旧が行える専門サービス業者に問い合わせすることが重要です。ご自身で復旧を試みるのは、症状が悪化する場合があるため、お勧めできません。
当社のエンジニアが頻繁に取り扱うHDD故障の案件は以下になります:
ソリッドステートドライブ(SSD)とフラッシュドライブの故障
SSDが採用するフラッシュメモリは通常、ポータブルデバイスで使用されるため、物理的な損傷を受ける可能性がHDDよりも高いです。例えば携帯電話を落としてしまう度に、フラッシュメモリにダメージを与える可能性があります。
他によくあるSSDやフラッシュメモリの故障原因は以下になります:
正直なところ、SSDの性質上、HDDよりも復旧がはるかに困難です。
数々のメーカーさんはさまざまな技術やファームウェアを採用し、ウェアレベリングやブロックマッピングなどの複雑な機能を追加しながらNAND型フラッシュメモリチップのパフォーマンスを向上させ、寿命を延ばしています。これらの要因はSSDのデータ復旧を複雑化しますが、復旧は不可能ではありません。専門知識と適切なツールがあれば、あらゆるデータ消失状況に対応できます。
次回はデータ消失トラブルの基本的な対処法をご紹介させていただきます。
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