【データ復旧入門】第3弾:ハードディスク(HDD)とソリッドステートドライブ(SSD)/フラッシュメモリの故障原因

2021年10月21日 - オントラック・チーム

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このブログは専門的なデータ復旧サービスの対応が必要となるかもしれない、さまざまなデータ消失状況やデバイスの障害タイプをご自身で特定するのに役に立つ、オントラックのデータ復旧入門トレーニング・シリーズの第3弾です。

本シリーズの第1弾ではデータを消失したときの注意点と、第2弾では論理障害と物理障害の違いについて見ていきました。第3弾では、ドライブの故障を引き起こす、さまざまな原因をご紹介いたします。

ハードディスク(HDD)の故障

Images of Damaged Hard Drives

左図: 液体による損傷はプラッターの表面に水分を残します。

中図: ヘッドクラッシュはプラッターの表面にリングスクラッチを形成します。

右図: DIY式でデータを復旧した結果の指紋

HDDは丈夫に作られていますが、故障することもあります。
ディスクが物理的に損傷しているのに気付いたら、早急にデータ復旧が行える専門サービス業者に問い合わせすることが重要です。ご自身で復旧を試みるのは、症状が悪化する場合があるため、お勧めできません。

当社のエンジニアが頻繁に取り扱うHDD故障の案件は以下になります:

  1. ヘッドクラッシュ
    ヘッドクラッシュは、HDDの読み取り/書き込みヘッドが回転するプラッタ表面に接触したときに発生します。ヘッドクラッシュは、ディスクとそのデータに大きなダメージを与えます。カチカチ・ジー・ガリガリといった異音は典型的なヘッドクラッシュの症状です。

  2. 物理障害
    HDDから異音が聞こえていますか?物理障害が原因かもしれません。物理障害にはモーターの焼き付き、コンポーネントの破損、スティクション、またはヘッドの位置ずれがよく見られます。

  3. 液体による損傷
    液体がHDDと接触すると、水分がプラッタの表面を傷つける可能性があります。この問題を解決するには専用ツールと手法が必要になります。

  4. 自力での復旧による損傷
    物理障害を受けた媒体から自力でデータ復旧を試してしまうと、症状を悪化させてしまうことが多いです。最初のデータ復旧の試みで一番良い結果を得られるので、自力でデータを復旧せずに専門家に任せることを強くお勧めします。

ソリッドステートドライブ(SSD)とフラッシュドライブの故障

SSDが採用するフラッシュメモリは通常、ポータブルデバイスで使用されるため、物理的な損傷を受ける可能性がHDDよりも高いです。例えば携帯電話を落としてしまう度に、フラッシュメモリにダメージを与える可能性があります。

他によくあるSSDやフラッシュメモリの故障原因は以下になります:

  1. 物理障害
    スマートフォン、タブレット、USBメモリー、メモリーカードなどのフラッシュメモリを用いる媒体がダメージを受ける一番とも言える理由は落下とともに衝突です。このようなダメージからデータを救出するには、ほとんどの場合、部品の交換や専門のエンジニアによる作業が必要です。

  2. 電子故障
    HDDは数多くの可動部品で構成されているのに対し、SSDは複雑な電子部品で成り立っています。そのため、SSDが故障した場合に、部品を交換できることなくデータはアクセス不可の状態になってしまいます。

  3. メディア・エラー
    SSDのデータはNANDフラッシュチップに保存されます。NANDフラッシュチップは、ビットエラー率が高く、寿命が限られています。残念ながら、組み込みのエラー訂正のアルゴリズムは、特定の数以上のビットエラーを訂正することはできませんが、データ復旧の専門家による技術でデータの復旧は可能になります。

正直なところ、SSDの性質上、HDDよりも復旧がはるかに困難です。
数々のメーカーさんはさまざまな技術やファームウェアを採用し、ウェアレベリングやブロックマッピングなどの複雑な機能を追加しながらNAND型フラッシュメモリチップのパフォーマンスを向上させ、寿命を延ばしています。これらの要因はSSDのデータ復旧を複雑化しますが、復旧は不可能ではありません。専門知識と適切なツールがあれば、あらゆるデータ消失状況に対応できます。

次回はデータ消失トラブルの基本的な対処法をご紹介させていただきます。


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