現在でもビジネスで磁気テープが使用されている理由

2016年2月12日 - マイケル・ヌンチック (Michael Nuncic)

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  • 現在でもビジネスで磁気テープが使用されている理由:目次
  1. なぜ磁気テープなのか?
  2. 磁気テープはまだ使われていますか?
  3. バックアップストレージメディアからアーカイブストレージメディアへの移行
  4. 現代のITと古いITの衝突
  5. 古いテープにあるデータを見つける
  6. 磁気テープに保存されたファイルのサポート

 

「磁気テープは終わっています」、「テープは現代のIT業界でも役割があります」。これらはシステム管理者の間でよく聞かれる2つの意見ですが、どちらが正しいでしょうか?近年、現在も使用されている最古のストレージメディアの役割について多くの議論が巻き起こっています。テープは1928年に録音目的で初めて発明されましたが、50年代以降、特別にコーティングされたメディアにデータを保存するための最も普及した、信頼性の高い媒体の1つに進化しました。データを保存する媒体として半世紀以上にわたって使用され続けてきたテープは、ハードディスクドライブ(HDDまたはSSD)や光学メディア(Blu-RayディスクやDVDなど)といった競合媒体に負けずに生き延びてきました。

 

なぜ磁気テープなのか?

他のストレージ媒体と比較して、磁気テープは多くの利点があります。その中の1つは耐久性です。他のストレージ媒体と異なり、原則としてテープははるかに長い耐用年数を持ち、現代のドライブよりもトラブルになりにくい傾向があります。実際、磁気テープは30年経っても安全に読み取ることができます。他方、一般的なハードディスクは最大でも5年しか持ちません。このような信頼性は、SSDでも、エンタープライズ向けHDDでも、クラウドコンピューティングでも提供されません。ハードディスクの破損や損傷などの物理的なトラブル、またはソフトウェア障害やソフトウェア更新の中断などの論理的なトラブルにより、保存されたデータが失われることがあります。他方、磁気テープのデータは、製造元の指示に従って保存されていれば、数十年経っても読み取ることができます。

 

磁気テープはまだ使われていますか?

はい、使われています:現代のストレージシステムの多くは内蔵ハードデイスクを搭載しています。ハードドライブは読み取りと書き込みが速いためです。しかし、個々のシステムがどのような目的で使用されるかが重要です。なぜなら、磁気テープからデータを抽出することも非常に高速な場合があります。データと正しいテープが、テープライブラリロボットによって検出され、アクセスされると、テープの読み取りはハードディスクの読み取りよりも4倍近く早いです。ただし、通常、テープの書き込みはハードデイスクの書き込みほど早くありません。

では、速度が耐久性以外の、磁気テープを使用するための決定的な利点ではないとしたら、利点は何でしょうか?

それは、ハードディスクと比較して、低コストであることです。これらのシステムの調達コストはどちらも高いですが、より多くのストレージ容量が必要になってくるとともに、システムを拡張する際にコストの差も大きくなります。複数の新しいテープを取得する方が、ハードディスクの形で同等のストレージスペースを購入するよりも大幅に安価です。

 

バックアップストレージメディアからアーカイブストレージメディアへの移行

テープを主なバックアップシステムとして使用している企業は数多くあります。これは、それほど昔のことではありませんが、大企業であっても、内部または外部の法的ニーズのために、「古い」レガシーデータを保持する方法についての明確な計画がなかったという事実に関連しています。したがって、アーカイブソリューションを使用しなかった多くの企業は、安価であるという理由だけで、バックアップデータをテープに保存しました。その後、保存期間が終了するまで、テープを会社の施設または外部のテープストレージプロバイダーに保管しました。しかしながら、この保管期間はかなり長くなることがあり、場合によっては20年をはるかに超えます。

現在、より安価で改良された最新のアーカイブソリューションがあるため、バックアップをアーカイブとして使い続ける意味がありません。バックアップは、ハードウェアもしくはシステムの障害、またはデータが失われた場合に、環境を迅速に再稼働させることを目的としています。他方、アーカイブは、データを変更せずに保存することを目的としています。これは、データのライフサイクルが終了するまで続きます。

最新の磁気テープベースのアーカイブは、ドキュメント管理システム(DMS)と統合できるため、ドキュメントのライフサイクルをより正確に定義できます。たとえば、プロジェクトが完了した場合、プロジェクトの最も重要なデータは、ハードディスクベースのDMSで従業員が短期間の間、利用できる状態にして、関連するすべてのドキュメント、メールなどは、保存期間が終了するまでアーカイブとしてテープに保存できます。

 

現代のITと古いITの衝突

多くの企業は、バックアップとアーカイブの両方をテープベースで保存するという古い方法から、本格的なアーカイブソリューションへの変更をすでに行っていますが、多くのデータセンターや企業の地下室、または専門のテープストレージプロバイダーの施設には何百または何千という数十年前のバックアップデータが眠っています。

そして多くの場合、テープの保管期間が長いこと、カタログファイルがないこと、担当者が離職または退職したために、テープに何が保存されているかについて必要な情報が入手できません。これは企業に大きなリスクをもたらす可能性があります。なぜなら、多くのビジネス状況で、企業は監査や調査が生じた場合に、非常に古いドキュメントを短期間で提供する必要があるためです。原子力、医薬品、または非常に大規模な建設プロジェクトなどのセンシティブな分野がいい例です。これらすべての分野で、データの迅速な抽出が必要になる可能性のある、数十もしくは数百の長期的な潜在的問題があります。

 

古いテープに存在するデータを見つける

数十または数百のレガシーバックアップテープをまだ保存していて、必要なハードウェアまたは古いバックアップソフトウェアがもうない企業にとって、テープのデータの緊急の復元は、コストと時間のかかる作業です。この問題の解決策の1つは、古いシステムを実行し続け、該当するライセンスを支払ってシステムを復旧することです。もう1つの方法は、専門のデータ復旧会社に連絡して、可能な限り迅速な復旧を依頼することです。

 

磁気テープに保存されたファイルのサポート

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(原文:英語)
(翻訳:KLDiscovery Ontrack株式会社)