一旦行動を止めてください
回避できたはずのデータ損傷の多くは、障害発生から60分以内、「ゴールデンアワー」と呼ばれる時間帯に、人間の行為によって生じています。いくつかの例を挙げてみましょう:
- RAID構成の中で誤ったディスクを交換した。
- 誤ったRAIDコントローラーを交換したことにより、RAIDが破損した。
- ディスクを強制的にオンラインにした。
- 誤ったディスクを初期化した。
- リビルドを失敗した。
- 同じシステム上にある不完全なバックアップから復元を行った。
- ストレージシステムが故障しているときに、VMware Storage vMotionを実行した。
このようなケースではいずれの場合も、すべての活動を停止し、オリジナルのシステム構成や個別のストレージそのものに、これ以上の変更を書き込まないことが極めて重要です。RAIDは、ほとんどのサーバーやネットワークアタッチドストレージ(NAS)、ストレージアタッチドネットワーク(SAN)の基盤となっています。RAIDが問題の根本原因である場合も、それが明らかでないことが多いです。
システムを再稼働して保存されたデータを復旧するチャンスは、多くの場合、一度きりです。データ復旧の専門家に連絡することは必須です。オントラックエンジニアが、ここからどのように進めるかの決断を促し、見込みやリスク、次のステップはどうなるかについてお知らせします。


オントラック - RAIDデータ復旧のエキスパート
データ復旧の世界的なリーダーとして認められているオントラックは、先進の技術を用いて、アクセス不能になったRAIDデータの修復、復旧、再構築を行います。
当社のエンジニアには、データ復旧に関する35年にわたる研究、経験、開発の裏付けがあり、お客様のデータを復旧するために必要な知識とツールを備えています。実際の復旧に入る前に、どのデータが復旧可能であるかを正確にお知らせします。当社は、以下に基づいて、RAIDデータの復旧を行います。
- RAIDレベル
- RAIDコントローラー、ソフトウェアディファインドストレージ(SDS)を含むRAIDアーキテクチャ
- ハードディスクの種類、型式またはモデル
オントラックは、まさに最大規模のスペシャリストチームを擁し、50万件を超えるデータ復旧を行ってきました。比類なきグローバルな専門技術で、お客様のデータを安全に守ります。
RAID故障の兆候は?
RAIDアレイに障害が発生したことを示唆する兆候はたくさんあります。
目立つ兆候:
- エラーメッセージ
- 警告音/アラーム
- サーバーの(赤色)ランプ
- ディスクからの異音
あまり目立たない兆候:
- データの破損
- データベースの破損
- ファイルにアクセスできない
- 論理ドライブが消える
- サーバー、ボリューム、シェア、LUNへの接続が失われる
- ボリュームがダウン
- システムの速度
- システムにアクセスできない
RAIDデータ消失に共通の原因
RAIDデータの復旧にはそれぞれ異なる方法を取りますが、データ消失にはいくつかの共通の原因があります。
物理障害
RAIDシステムは、個々のドライブの障害には耐えられるように構築されていますが、障害によって能力が低下している状態でRAIDを動作させると、残ったドライブにかかる作業負荷が増大し、別のドライブにも障害がおこるリスクが高くなります。障害が発生したドライブの数が増えると、RAIDそのものの障害に発展する恐れもあります。当社は、ドライブの障害からデータを回復させるのに必要なクリーンルーム環境と専門技術を有しており、論理スキルやツールと組み合わせて、故障しているか、部分的に再構築されているRAIDシステムからファイルシステムを再構築したり、修復したりします。
電源の問題
RAIDシステムは、電源喪失、パワーサイクリング、電力サージの影響を被って、データを消失する可能性があります。電源の問題によって、同期していないドライブがアレイの中に再び組み込まれる可能性があるため、能力が低下している状態で動作しているRAIDは特に脆弱です。当社のチームは、このような場合に必要なデータを抽出するために、データをマッピングし、RAIDを論理的に再構築するツールと専門技術を有しています。
自然災害
自然災害で生じる火、水、土ぼこり、その他の汚染物質は、一瞬のうちにRAIDを破壊する可能性があります。自然災害の影響を受けたRAIDからファイルシステムを再構築するには、ドライブの汚染物質を取り除き、データを論理的に再構築するための専門の施設、知識、ツールが必要です。オントラックは、最先端のツールとクリーンルーム環境を有し、物理的に破損したドライブから安全にデータを復旧いたします。
人為的ミス
再フォーマットや再インストール、ボリュームの上書きによるデータ消失は、偶然であれ悪意による行為であれ、いかなる規模のいかなる組織でも起こりうることです。しかし、オントラックの知識と専門技術があれば、データ復旧専門のエンジニアによって、最大規模の損害をもたらすような人為的ミスでさえ克服できます。
サイバー攻撃
コンピューター情報システムやコンピューターネットワーク、インフラ、パーソナルコンピューターデバイスのいずれを通して実行された場合であっても、データ漏洩やサイバー攻撃によって機密情報を盗み、暴露し、改変し、破壊しようとする望まれざる試みは、重大なデータ消失を招きます。オントラックは、悪意あるサイバー攻撃を受けたお客様のデータを安全に復旧させるツールと専門技術を有します。
ランサムウェア攻撃
ランサムウェアは、攻撃対象者のファイルを暗号化する悪意あるソフトウェアであるマルウェアの一種です。その攻撃によって、自分のコンピューターや、そこに保存されているデータにアクセスできなくなります。この攻撃形態により、コンピューターそのものがロックされたり、コンピューター上のデータが盗まれたり、削除や暗号化されてしまうことがあります。オントラックのデータ復旧専門のエンジニアであれば、ランサムウェア攻撃を受けたデータを復旧できます。
RAIDの障害に遭遇したとき、何をすべきか
何かをする前に、まず次の質問に答えてください。
- 具体的に何が起こったのか?事態はどのように進行したのか?
- 消失したのはどのデータか?
- そのデータはどの程度重要か/価値があるか?
- バックアップをしなければならないか? 他にこのデータを復旧する手段があるか?
- このデータ消失の経済的影響はどの程度か?
上記の質問への回答は、データ復旧の次の段階で何をするかを決める際に極めて重要です。
システムを再稼働して保存されたデータを復旧するチャンスは、多くの場合、一度きりですので、できる限り多くの情報を集めることが重要です。


まずはご相談ください:
専門家による無料の相談は、以下を対象とします:
- 状況および問題、データ消失がどの程度になりそうかに関する評価
- ハードウェア、RAID構成、仮想化ソフトウェア、バックアップ手順について把握する
- 応急処置、アドバイス、将来のデータ消失を防ぐためのヒント
- リモートデータ復旧(RDR)が実施できるかどうかを判断する。データ消失の原因が論理上の問題である場合、RDRが最も速く、簡単で、費用対効果の高いソリューションになります。RDRでは、暗号化されたインターネット接続を直接お客様のサーバーに接続して復旧を行います。
- サーバーをシャットダウンして、ハードディスクを梱包し、当社のクリーンルームに安全に輸送するためのヒントとアドバイス
緊急サポートは、24時間365日電話を受け付けております。緊急時には、即座の対応を行い、早急の問題解決に努めます。
RAIDサーバー・データ復旧オプション
デバイスが物理的な損傷を受けた場合でも、論理的な障害を被った場合でも、当社はお客様の特定のニーズに合った幅広いサービスを提供します。
当社の専門家が常に待機しており、お客様の問題に直ちに対応します。トラブルシューティングの支援からオンサイトでの復旧まで、専門家による復旧の幅広いオプションを用意して、お客様のRAIDデータ消失の問題を解決する最適なソリューションを提供することをお約束します。
ラボ内
どのようなデータ消失状況であっても、あらゆる種類のRAIDシステムに対応できる復旧オプションです。この復旧サービスは、お客様のデータの安全性は守るため、当社の最先端のデータ復旧ラボとISO-5レベル/クラス100のクリーンルーム環境で提供いたします。
RAIDデータのリモート復旧
お客様のメディアを現場から持ち出すことなく、リモートでデータを復旧いたします。インターネット経由でシステムに接続し、お客様の目の前で復旧を行います。ストレージまたはシステムがまだ動作している場合にのみご利用いただけます。
オンサイト復旧
お客様のRAIDシステムを現場から持ち出せない場合には、当社のエンジニアが復旧の専門技術を現場までお届けします。このオプションは、緊急サービスでのみ利用可能です。現場でデータ復旧を行うには、ストレージまたはシステムが稼働している必要があります。
RAIDデータのカスタム復旧
当社は、独自のRAIDシステムや極めて複雑なエンタープライズレベルのシステムに対しても、カスタム設計による復旧ソリューションを提供いたします。当社の研究開発チームが、お客様のIT担当者と協力して、データを救うために緊急のソリューションを作成します。
お客様同席の復旧
機密性が極めて高い情報のための、「ラボ内」サービスのスペシャリスト版です。データを確実に保護するために、お客様の会社で任務を任されたチームがデバイスを当社の施設まで運び、復旧プロセスの間ずっとデバイスのそばを離れません。このサービスが提供されるのは、適切な機密保持契約と保険証書がある場合のみです。
あらゆるレベルで対応可能なオントラック独自のRAID復旧
データ消失は、様々なレベルで発生する可能性があります。当社が持つ豊富な経験と、特許取得済みの技術により、オントラックは各レベルのデータを復旧できます。

第一レベルのデータ消失は、ストレージ媒体で始まります。この媒体は、単一のハードディスク、または複数のドライブを持つRAIDストレージ(DAS、NAS、SAN)の、どちらの可能性もあります。このレベルの消失の復旧では、オントラックのエンジニアは、できるだけ多くのRAWデータを確保します。稼働しているディスクからコピーを作成し、クリーンルームでは、当社のエンジニアが電子面と機械面の両方に取り組んで、不具合のあるメディアを再び動作できるようにし、その結果としてRAWデータをコピーできるようにします。また、自社開発で特許取得済みのツールを用いて、RAIDコントローラーを模倣します。SANシステムでは、複合したRAIDシステム上に独自のブロック分散を行うことが多いですが、この方法はそのような複雑なSANシステムについても可能です。これを実行することによって失われたデータを元に戻します。
第二レベルのデータ消失 は、ファイルシステムのレベルで始まる可能性があります。これは、ドライブからRAWデータを100%コピーできなかった場合、あるいはデータが損傷した場合などに発生する恐れがあります。(仮想)ファイルシステムは、システムやユーザーファイルを保存・整理するユニークな方法です。このファイルシステムを制御するのは、オペレーティングシステムです。ファイルがボリューム上のどこにあるかを示す情報が破損または紛失した場合、オントラックの専門家が、ファイルシステムのレベルで調整や修復を行います。ファイルシステムが復元されると、再びデータにアクセスできるようになります。
ほとんどのオペレーティングシステムには、修復を自動的に行うユーティリティーがあります。ところが、これによってデータに永久的な損傷が与えられてしまう可能性があります。必ずコピーで作業するようにしてください。仮想システム内では、仮想ファイルシステムと仮想マシン内で実行されるファイルシステムとの組み合わせによって、さらに複雑性が増します。
第三レベルのデータ消失は、SQL、Oracle、Exchangeデータベースファイルなど、ファイル自体の中で発生することがあります。このようなファイルは極めて複雑です。DBMSがデータベースを使用不能にするほどにまで、内部構造が破損されてしまうこともあります。
オントラックはこのようにあらゆるレベルで多くの複雑なデータ復旧を実施してきた豊富な経験があります。
当社のシンプルな4段階データ復旧プロセス
当社のプロセスは透明性が高く、迅速で安全であることを保障します。進捗はその都度ご連絡しますので、全面的にご安心いただけます。
無料相談
データ消失に関連した無料電話相談で、状況・必要性に応じ最も費用対効果の高い解決策とサービスの方法をご提案いたします。
診断
診断プロセス全体が透明化されています。お客様のデバイスを受け取ると直ちに、当社のエンジニアが最適なソリューションをご提案し、固定価格の見積もりと、サービスレベルと納期予定の概要をお送りします。
RAIDの復旧
お客様の同意を得た後、お客様が選んだサービスレベルに基づいてデータの復旧に着手します。お客様は、当社の安全なポータルサイト上で復旧状況を追跡し、復旧可能なファイルのリストをご確認いただけます。
データのご返却
データの復旧が済むと、暗号化した外部デバイスを使って、翌日配達でお客様にご返送いたします。

RAIDの復旧事例
オントラックは、先進の技術を用いて、アクセス不能になったRAIDデータの修復、復旧、再構築を行います。
オントラックは、過去30年にわたるデータストレージの驚くべき技術的進展にしっかりとついて行くことに、非常に前向きに取り組んでおります。現在では、年間5万件を超えるデータ復旧を世界中で実施しております。RAIDの復旧は当社が情熱を注ぐ対象であり、お客様にも可能な限り関与していただけるように努力しております。当社の経験と専門技術は、世界最高のデータ復旧の実践を生み、当社の大切なお客様に信頼感をお届けしております。
RAID復旧に関するFAQ


RAID復旧のおいて専門家からのアドバイス
- 故障したハードディスクを、過去にRAIDシステムの一部として使っていたものとは、決して交換しないでください。交換用のディスクは、必ず使用前に完全消去を実行してください。
- ドライブが異常な機械音をたてているときは、直ちに電源を切り、対応を求めてください。
- ハードウェアやソフトウェアに何らかの変更を加えたり、RAIDのリビルドを実行したりする前に、ハードディスクのビット単位のイメージを取得しておきます。
- ディスクにRAIDアレイ内の位置を示すラベルを貼ります。
- 疑わしいボリューム上では復旧プログラムを実行しないでください。CHKDSKなどのボリューム修復ツールは、強制的にファイルシステムを整合性のある状態にするために作られたものです。これは、1つのディスクシステムに単純なエラーがある場合に役立つツールです。RAIDシステム上では、ボリュームの不整合は通常、RAIDの問題(ディスクが同期していない、リビルド失敗など)に端を発している可能性があります。このようなケースでCHKDSKを使用すると、不可逆で有害な変更をファイルシステムに加えてしまうことになりえます。
- 故障が疑われるディスク上で、デフラグプログラムを実行しないでください。
- RAIDアレイで停電が発生し、ファイルシステムが疑わしいか、マウントできない場合、あるいは電源復旧後にデータにアクセスできない場合には、ボリュームの復旧プログラムを実行しないでください。
RAID技術のパートナー企業
世界の主要テクノロジー企業が、オントラックのRAID復旧とデータ復旧に関する専門技術に信頼を寄せています。
LSI MegaRAIDからAvago、BroadcomからAdaptecに至るまで、世界の主要RAIDブランド企業と協力し、お客様の重要なデータの安全かつ効率的、確実な復旧を保証します。
主なNASベンダー:
- Buffalo
- Synology
- WD
- Seagate
- Thecus
- Dell
- NetApp
- Pure
- HPE
- NetGear ReadyNas
- QNAP
主なサーバーベンダー:
- HPE/H3C
- Dell
- Inspur
- Supermicro
- Lenovo
- NetApp
- IBM
- Huawei
- Fujitsu
- Cisco
主なRAIDコントローラー:
- LSI MegaRAID
- Avago
- Broadcom
- Dell PERC
- Adaptec
- Intel RAID
- HP Smart Array
- IBM ServeRAID
エンタープライズストレージ:
- Dell/EMC
- HPE h3c
- NetApp
- IBM
- Hitachi Vantara
- Huawei
- Lenovo
- Pure storage
- Nutanix
仮想環境のRAID復旧
仮想化されたシステムは、ソフトウェアとハードウェアという構成要素をユニークな方法で結合させたもので成立しているため、アクセス不能なデータ、または失われたデータを復旧するには、ハイパーバイザー、ホストマシン、ストレージ、RAIDアレイ、ファイル構造、アプリケーションなどの高度な知識が必要とされます。
オントラックは、長年にわたる経験と研修を重ねており、多くの独自ツールを備えております。さらに、当社のサービスを推奨する仮想マシンのベンダーやハードウェアOEMとのユニークな提携関係から得た、専門知識も有しております。オントラックは以下の仮想マシンに対応しております。
- VMware ESXおよびvSAN(VMDKファイル)
- Microsoft Hyper-V(VHD、VHDX、AVHDXファイル)
- Citrix Xen
- Oracle VM
- KVM

オントラックを選ぶ理由
オントラックは、データ復旧における世界的リーダーです。
メーカーによる推奨
データセキュリティに関する厳格なプロトコル
先進の情報セキュリティと認証
比類なき専門技術
質の高いカスタマイズされたサービス
各レイヤー用の独自ツールセット
最大級の専門家チーム
特許取得済みの自社開発ツール
オーダーメイドのJIT復旧*
*当社のJIT「ジャスト・イン・タイム」開発チームが自社ツールをその場で改良し、あらゆるデータ復旧状況に対応いたします。
1985年から実証された技術
50万件を超える復旧実績
年間顧客数5万
オントラックは累計50万件以上のお客様のデータを復旧しており、信用できるデータ復旧サービスをご提供し続けております。
RAIDに関する背景情報
RAIDとは?
RAIDはRedundant Array of Independent(元はInexpensive)Disksの頭文字です。RAIDストレージは、エンタープライズデータストレージ技術に大変革を起こしました。冗長性によって個々のドライブの故障によるダウンタイムを最小にすることができるため(RAID1以上)、安心感をもたらしています。
RAIDシステムの概要
RAIDは、複数のハードディスクにまたがってデータを分散または複製するコンピューターデータストレージ方式に用いられる用語です。RAID設計の主な目的は2つあります。データの信頼性を高めることと、I/O(出入力)のパフォーマンスを向上させることです。
- ミラーリング:データを複数のディスクにコピーすること
- ストライピング:データを複数のディスクにまたがって分割すること
- エラー訂正:問題が検出され、場合によっては修正されるように、冗長なデータを保存する(「耐障害性」として知られる)


RAIDシステムの歴史
RAIDは、Redundant Array of Independent Disks(Redundant Array of Inexpensive Disks)(「独立した(安価な)ディスクの冗長なアレイ」の意味)の頭文字です。コンセプトが生まれたのはカリフォルニア大学バークレー校。デビッド・A・パターソン、ガース・ギブソン、ランディ・H・カッツの3氏が共同で、RAIDストレージシステムの5つのレベルの運用プロトタイプを作成しました。彼らの研究成果が、今存在する複雑なRAIDストレージシステムの基礎となっています。現在、RAID 5に関する知的財産権は、IBMが保有しています。
RAIDの種類
オントラックは、主要なRAIDアーキテクチャのすべてに対して、データ復旧サービスをご提供しております。これには、RAIDレベル0、00、1、10、1E、1E0、2、3、4、5、50、5E、5EE、6、60が含まれます。また、多くの独自のRAIDアレイからもデータを復旧しております。
ソフトウェアツールを継続的に開発してきたことにより、当社は最新かつ最先端の独自の技術を用いて、可能な限り最高のデータ復旧を確実に実施できるようになりました。さらに、当社の研究開発チームは、エンジニアが通常とは異なる独自のRAIDアレイに遭遇しても、カスタムツールをこのために特別に作成するという方法で、エンジニアのデータ復旧を支援します。
当社は、HPやデル、アダプテック、IBM、インテル、Promise、EMC、NetApp、LSI Logicなど、ほとんどのRAIDベンダーから推奨されています。
RAIDのタイプは、その構成(使用されるディスクの数を含む)によって決まります。念のため繰り返すと、RAIDはRedundant Array of Independent Disksの略であり、複数の小さなディスクをまとめて1つのシステムを形成し、各ディスクにデータを分散させるストレージソリューションのことを指します。このデバイスは安価であることに加え、高い水準のパフォーマンスと、RAIDが故障に耐えることから、高いデータセキュリティを発揮します。
現在RAIDは、RAID 2などの旧式になったと考えられる構成を含めれば、少なくとも20種類近くあります。全RAID構成の中で最も一般的なのは、RAID 0、RAID 1、RAID 10、RAID 5、RAID 6です。
RAID 0では2台以上のディスクを使用します。データへのアクセスは高速ですが、冗長性はありません。RAID 1も2台のディスクを使用しますが、各ドライブに重複して情報を書き込みます。そのため、1台のディスクが破損しても、別のディスクにデータが残っています。RAID 0のパフォーマンスとRAID 1のセキュリティの両方のメリットを生かすため、RAID 5が作られました。データをうまく分散させることで、RAID 5はスピードと耐障害性を両立させています。RAID 6はRAID 5と同じ長所を持ちますが、1台ではなく2台のドライブの故障に耐えるという、追加の「おまけ」があります。
RAID 0 | RAID 0は、古くからあるデータストライピング構成で、データはすべてのドライブに分散して書き込まれ、結果として高速アクセスを可能にしています。しかし、このパフォーマンスにはリスクが伴っており、RAID 0で1台以上のディスクに大きな障害が生じると、深刻なデータ消失が発生する可能性があります。
データ復旧の状況の例:ファイルがデータストライプ1から4にまたがるように作成され、ドライブ2に障害が発生し、2つ目のストライプが失われた場合、ファイル破損の可能性は高くなります。別の視点から言うと、1台のドライブに障害が発生した場合、救える正常なファイルは最大でも、残りのストライプをすべて合わせたサイズよりも小さいということになります。 |
RAID 1 | これは、ディスクのミラーリングを設定するRAIDレベルです。プライマリディスク上のデータは、別のディスクにも複製されます。このRAIDでパフォーマンスは向上しませんが、ある1台のドライブに障害が発生しても、別のドライブにバックアップがあります。 |
RAID 2 | RAID 2は、専用のパリティドライブを備えたビットレベルのデータストライピングで構成されています。このレベルではハミングエラー検出コードを使用しており、エラー検出が組み込まれていないドライブ上で使用する意図で作られています。このため、現在ではRAID 2は一般的には使用されていません。 |
RAID 3 and 4 | RAID 3とRAID 4はどちらも専用のパリティドライブによるストライピングを使用します。両者の違いは、RAID 3はバイトレベルでストライピングし、RAID 4はブロックレベルでストライピングする点です。バイトレベルのストライピングのパフォーマンスがよくないため、RAID 3は最近ではほとんど使われていません。RAID 4のブロックレベルストライピングのほうが優れていますが、書き込みごとにパリティを更新する必要があるため、書き込みの速度が遅くなっています。 |
RAID 5 | RAID 5は一般的に、耐障害性とスピードとコストのバランスで、最も優れた落としどころであると考えられています。システムは、RAID 0と同じ方法でデータを分割しますが、システムを構成するハードディスクのすべてにパリティデータも分散させます。パリティ情報をディスクに分散する方法については、ベンダーによって特定の方法がありますが、ほとんどが、左非対称、左対称、右非対称、右対称の4つのうちのいずれかです。
パリティの方向は、左右に「動く」のが見えるため、簡単に特定することができます。非対称のRAIDでは、データストライプがパリティを無視し、次の空いているスペースに到達するまで、スキップしていきます。対称のRAIDでは、もう少し複雑な方法でデータストライプを扱います。データがパリティブロックにあたると、次のストライプセットまで横方向と下方向に移動します。 |
RAID 6 | RAID 6システムはRAID 5の拡張版です。データ分散は同じで、採用するパリティ分割も似ていますが、各ストライプに追加のデータブロックを生成します。2台のディスクに同時に障害が発生しても、このRAIDではデータを消失しません。小さなRAIDでは2台のハードディスクに同時に障害が発生する可能性は低いですが、RAIDアレイのサイズが大きくなるにつれて、障害の可能性は高くなります。
パフォーマンスについては、非常にRAID 5と類似しています。データとパリティブロックをすべてのディスクに書き込むことができるため書き込みは速いですが、2つの連続したパリティをジャンプしなければならないため遅れが生じ、読み込みのアクセスは遅くなります。 |
RAID 0+1 and 1+0 | パフォーマンスを高め、さらに多くの冗長性を持たせるために、複数の標準的なRAIDレベルを組み合わせることで、ハイブリッドや入れ子構造のRAIDレベルを新たに作ることができます。冗長性を持たせるRAIDタイプは、一般的にRAID 0と組み合わせることで、パフォーマンスをさらに高められます。
このメリットは、レベル0アレイの1つでドライブに障害が発生した場合に、見当たらないデータを他のアレイから転送できることです。ただし、1つのストライプにハードディスクを追加すると、アレイ間のストレージのバランスを取るために、他のストライプにもハードディスクを追加する必要が出てきます。 この構成のデメリットは、2台のドライブに同時に障害が発生した場合、同じデータストライプのドライブでない限り、復旧ができないことです。 |
RAID 10 | RAID 10は、RAID 0が2つのRAID 1アレイに分割されるような構成になっています。 RAID 10の大きな強みは、RAID 1の各アレイで1台を除くすべてのドライブに障害が生じても、データ消失に至らないことです。ただし、障害のあるドライブを交換しない場合、そのアレイ内で唯一機能するドライブがシステム全体の単一障害点となり、もしその最後のドライブが故障すると、アレイ内の全データが失われます。 RAIDの入れ子構造は、他のRAIDレベルにも適用できます。最もよく使われるのはRAID 5ですが、RAID 3や6などの他のレベルにも適用でき、その結果としてRAID 50、51、60、61、30、03などの新しいレベルが生まれています。 |
RAID 50 | RAID 50は、RAID 5+0とも呼ばれ、RAID 0のストレートブロックレベルストライピングとRAID 5のパリティの分散を組み合わせたものです。RAID 5の要素にまたがってストライピングするRAID 0アレイという形になるので、RAID 50の構成には最小でも6台のドライブが必要になります。RAID 5の各セットのドライブ1台に障害が発生しても、データは消失しません。例えば、3セットのRAID 5を含むRAID 50構成では、最大で3台のドライブに同時に障害が発生しても、耐えられます(ただし、各RAIDセットにつき1台のみ)。システムの信頼性は、アレイがリビルドできるように、正常でないドライブを素早く交換できるかどうかにかかっています。そのため、障害が発生すると直ちにアレイのリビルドを開始することができるホットスペアを含めることが一般的です。 |
RAID 51 | RAID 51は、パリティ情報に加えて、RAID 5アレイ全体でRAID 1をミラーリングまたは実行することで、実施されます。一般的には、ソフトウェアとハードウェアをベースとしたRAID技術を用いて構成されます。この技術では、ハードウェアベースのRAID 5アレイ上のオペレーティングシステムを通して、RAID 1ベースのミラーリングが実行されます。RAID 51は、特にバックアップの可用度の強化と高い耐障害性を目指して設計されました。RAID 51は、ミラーリングされたディスクのパリティセットであると考えられており、そのような理由から、RAID 5の後にRAID 1が続いて51とされました。 RAID 51は、最小の6台構成のディスクのうち4台を失っても、稼働を継続したり、データ損失を防いだりします。 |
一般的に使用されるRAID用語
RAID: RAIDとは、パフォーマンスの向上や信頼性、さらに大きなボリュームサイズを得ることを目的として、統合したディスクリソースとパリティ計算を用いることで、2台以上のハードディスクを様々な構成で使用することをサポートする技術です。 |
パリティ: RAIDアレイ内のドライブに障害が発生しても、データを消失しないようにする数学的計算のことを指します。これを示す最もシンプルな方法は、方程式:A+B=Cです。ここからどれか1文字を消しても、残りの2文字からその値を算出することができます。例えば、Bを消すと、式はA+?=Cになります。このBの値は、Aを移動させてB=C―Aとすることで算出できます。これは明らかに、説明の方法として単純化したものですが、RAIDの文脈で完全に理解するには、2進法とXOR論理式に関する知識が必要です。 |
ミラーリング:1台以上のハードディスク上のデータを、別の物理ディスクに複製すること。 |
ストライピング: 複数のディスクにまたがって、データとパリティを書き込む方法のこと。データは順次、ドライブに書き込まれていきます。最後のドライブが終わると、最初のドライブにジャンプして戻り、2つ目のストライプを始めます。 |
ブロック:ブロックとは、データが書き込まれる各ディスク上の論理スペースのこと。スペースのサイズはRAIDコントローラーによって設定され、最も一般的なサイズは16 KBから256 KBとされます。データはスペースを埋め、上限に達すると次のドライブに移動し、最後のドライブまで来た後は、次のストライプの開始点にジャンプします。 |
左右対称: RAIDの対称性によって、複数のドライブをまたいでデータとパリティをどのように分散させるかをコントロールします。対称性には主なスタイルが4つあり、どれを使うかはRAIDベンダーによって異なります。自社のビジネスニーズに応じて、独自のスタイルを作成する企業もあります。 |
ホットスペア: RAID内のドライブの障害に対処する方法はいくつかありますが、その1つがホットスペアを使用する方法です。障害が発生したディスクの代わりに使用できる、予備のディスクのことです。 |
デグレードモード: RAID内のドライブが読み取り不能になった場合、そのドライブは不良とみなされ、RAIDから外されます。その後、新しいデータとパリティは、RAID内に残っている他のドライブに書き込まれます。もし障害のあるドライブのデータが要求された場合には、他のドライブ上のパリティで処理されます。こうすることによってRAIDのパフォーマンスが低下するため、デグレードモード(低下モード)と呼ばれます。 |