シンクライアントとは何か?

シンクライアントは、システムの日常的な稼働に使用されるリソース(プロセッサー、メモリー、記憶域)が集中サーバーに格納されており、それらが集中サーバーから分配されるコンピューターの構成です。 これは、ハードドライブ、ソフトウェアアプリケーション、プロセッサーなどがコンピューター自体に備わっており、コンピューターをより自足したものにするファットクライアントとは対照的です。

(右図:シンクライアントに使用される端末例)

シンクライアントに使用される端末例

シンクライアント端末を使用する数台のコンピューター

企業や政府がファットクライアントではなくシンクライアントを使用する理由の1つは、コスト削減にあります。たとえば、500台のファットクライアントコンピューター(それぞれ専用のプロセッサー、メモリー、その他の物理的ハードウェアを搭載)を提供するために必要なコストは、同じ数のシンクライアントマシンをホストするための強力な集中サーバーを使用するコストに比べて大幅に高額になります。

しかし、シンクライアント環境を実行する際に、データは個々のマシン自体に保存されるのではなく、集中サーバー内の記憶域に保存されます。その結果、充実したバックアップ対策がなければ、サーバーがダウンした場合、多くのマシンとユーザーが影響を受ける可能性があり、集中サーバーからデータを復旧する必要があります。この場合、弊社のようなデータ復旧会社に依頼が来ることになりますが、どういった作業が行われるかを紹介させていただきます。

(左図:シンクライアント端末を使用する数台のコンピューター)

シンクライアントからデータを復旧する方法

2種類のシンクライアントのデータ復旧があります。


A) 仮想マシンが存在しない

多くの場合、シンクライアントは仮想デスクトップまたは仮想マシンと呼ばれます。 仮想マシンがホスト環境から削除されると、その仮想マシン内に含まれていたすべてのデータも失われます。通常、シンクライアントのエンドユーザーが自分の仮想マシンを削除することは不可能であり、このプロセスはシステム管理者によって実行されます。仮想マシンが存在しないこの場合、そのマシンが以前存在していたスペースが同じ環境内で実行中の他のシンクライアント上で作成された新しいデータに上書きされるまで、データを復旧できる短い時間枠があります。この時間枠は、システムの仕様によって異なりますが、わずか数時間であることが多いです。


B) 仮想マシンが存在する

データがマシン上で削除されているが仮想マシンがまだ存在する場合、そのデータは一定期間復旧可能となります。この場合のデータ復旧の原則は、物理マシンまたはファットクライアントから削除されたデータの復旧に非常に似ています。多数の要因が関係しますが、データはより長い期間、たとえば削除されてから数週間でも復旧可能な場合があります。

どちらの場合も、データを復旧できるまでの時間が比較的短いため、重要データを復旧する最適なオプションは、プロのデータ復旧プロバイダーによるリモートデータ復旧を使用することです。シンクライアントの構成の仕様に応じて、考慮に入れるべき多数の事柄があります。この種のシステムからデータを復旧した経験のあるプロのデータ復旧エンジニアは、データ損失の直後にどの手順を取るかについて最善のアドバイスを提供し、失われたデータを復旧する見込みを高めます。リモートデータ復旧を使用することにより、エンジニアは非常に短い時間でシステムにアクセスしてデータを取得できます。場合によってはわずか1時間で完了します。

オントラックのリモート復旧サービスについて

オントラックのエンジニアは、VMwareおよびその他の仮想化、ハイパーバイザー環境内から数百件の復旧を実行しており、多くの場合、集中ストレージに接続してから数時間以内に失われたデータを復旧できます。

オントラックは、これらのシステムの調査と、仮想化環境内のさまざまなシナリオからデータを復旧するための独自のツールセットの開発に数千時間を費やしてきました。

多くの場合、オントラックはハイパーバイザーベンダーと直接連携して、これらのシステムがどのように機能するかを深く理解し、エンドユーザーのデータを復旧できる可能性を最大化します。

オントラックのリモート復旧サービスについて

 

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